<玉縄>・春

 玉縄台のバス停を降りるて玉縄の住宅街をぶらぶらしていた時、ふと号笛の音が聞こえてきた。ハハァ、こんなところまで汽車の音が届くのかと感心していると、どうも聞こえてくる方向が違う。山に反射して届くのではないはっきりとした音だ。さらに、電動機の音まで聞こえてくる。嗚呼、解ったぞ、モノレイルだな。電柱にモノレール玉縄駅徒歩3分と描いてる。しかし、分かり難いところにあるもんだ。駅まで行こうか。特にすることも無いから、少し乗ってどこかへ行こう。

 本当に3分程歩くと公園の奥にホームの屋根らしいものが見えてきた。立派に駅舎なんかもあるが無人のやうだ。券売機で一番安い切符を買ってホームに立つと自動音声が電車の接近を知らせてくれた。次は大船行らしい。大船へ戻ることになるがまあいいだろう。大船で喫茶店にでも入ればいいさ。赤と白の小さなモノレールがモータ音を響かせてホームに入ってきた。エアの音と共にドアが開き私を車内へ案内した。ドアが閉じるとチョッパ音と共に加速して玉縄駅に別れを告げた。

つづかないのであった。。。

現実の仮想地点<玉縄>

 公園の脇に駅舎、裏にホームがあります。外からは駅舎のみで公衆トイレかと思ってしまうたたずまいです。玉縄5丁目付近。